東大をはじめとする超難関大学の入試では、数学が合否を大きく左右します。数学は他の教科よりも「ある一線を超える」ことが難しく、またハイレベルな受験生であっても、問題によって出来・不出来のバラツキが大きくなるからです。そこでこのブログでは、これら難関大の入試問題をできるだけ細かく解くことで、超えられない「ある一線」がどこにあるのか(恐らく人それぞれ違うと思います)、その目安として読んで頂ければと思います。

2007年12月17日月曜日

高校の授業を受けた後、同じ分野について難関大の入試問題を解こうとしたけど全く歯が立たなかった、という経験はありませんか?(ちなみに私がそうでした) 教科書を片手に解こうとしても何をどうしていいのかサッパリ分からず。解答を見ると確かに書いてあることには納得なのですが、どうやったらそんな解答が思いつくのか皆目見当がつかず。で、至った結論が、「やっぱり数学にはひらめきが必要だよね」となって数学嫌いへましぐら・・・。

ネット上でも「ひらめき派」と「暗記派」があちこちで論戦が繰り広げられていますが、数学が得意そうな人は殆ど「暗記派」を主張しているように思います。私はというと、上のような経験から当初は「ひらめき派」支持でしたが、結局受験中は「暗記派」に近かったと記憶しています。

難関大の場合、問題集と同じ問題が出ることは皆無と言ってよく、暗記だけでは対処できないことは確かです。しかし、多くの問題集をこなしていくうちに、これら難関大の問題も、よく出てくるフレーズ(要素)の集合体であることに気付きます。そうなればしめたもので、
  • この問題は要はこういうことを示せばOK
  • この文章表現を数式に直すとこうなる
  • こういう問題で使うツールはこれとこれが多い
  • この数式は恐らく計算し切れないから考え方を変えないと駄目
などということが次々に分かってきます。
良問の数をこなし、その解法を身につけることは「暗記」に近い作業です。が、難問を要素に分解して「暗記」技術に落とし込む部分は・・・「ひらめき」とも言えますが、多くの経験を積めば潜在的に身に付く「暗記」技術でもあります。